BIWAKOビエンナーレ2022 彦根編@22/11/5
2022
22
で、BIWAKOビエンナーレ2022で極私的に特に好きな作品集、その2です。その1がこちらです。
2日目は近江八幡のホテルを朝8:00には出発し、彦根城には9:00に到着。彦根城内にはビエンナーレの会場4か所が設けられているのですが・・・

彦根城内にある美しい庭園「玄宮園」に設置されているのが、細井篤さんの作品「月のペリカン笑うゾウ」なり。ネーミングはよくわからないのですが、メビウスの輪的な。緑の芝生の上に置くと、超目立ちますな。お城の上からでもしっかり視認できるぐらいのくっきりさ。

彫刻家の伊藤幸久さんの作品で、奥が「若い栽培者」、手前「数度目の身支度」なり。なんだか物凄い存在感を辺りに巻き散らかす一品ですな。じょうろを持ったお兄さんが「あの畑、何を植えましょうか?」とか、話しかけてきそうな。これ以外にも・・・

坪庭にも作品が。 これはなんだかメルヘンチックでお庭の雰囲気にもマッチしているような。会場が「伊藤邸」なのも偶然か?

林勇気さんのインスタレーション作品「Atom-i」なり。投影面積は小さいのですが、星がいくつかの要素に分割されていてそれぞれにプロジェクターが割り付けてあるという柔軟性の高そうな仕組み。Twitterなどに動画もアップされているので「林勇気 Atom-i」で検索を。会場は「中野家具2号館」でした。

で、今回見た中で、個人的に最強!だと思ったのがこちら、10年前に廃業された「元 近藤呉服店」のたしか3階に展示されていた、小出ナオキさんの作品「in Her Room」なり。この呉服店は昭和50年にビルに建て替えられていて、奥に蔵(大正2年築) と離れ家(大正10年築)があり、現在三棟が一体化している複雑な構造。立派な店舗を通って、奥にある細いコンクリート階段を登ると、いきなり3階に門があり、10年前までは普通に生活されていた生活感が色濃く残っている空間、そこが丸々展示会場になっているわけで。ここが入り口で・・・

4室ほどある室内に、このような連作が配置されている趣向。その1がこちらで・・・

その2がこちら。

その3。さらに・・・

小出さんの作品は陶器で作られているのですが、なんというか不可思議且つ不気味なテイストで、夢に出てくるとうなされそう。が、綺麗な白壁の美術館や古い町屋に飾られているなら、周囲に放たれる毒が大分薄まっているような気がするのですが、この昭和の家庭!のようなウエットな空間に展示されると、相乗効果が凄いです。いやー、今回変態度最強!でした。
お友達の家にお呼ばれし、「こちらでお待ちくださいね~」と、こういう部屋に招き入れられたら、間違いなくホラー!でしょうな。泣きますよ?
で、前回も展示されていた元銭湯の山の湯にいくと・・・

2年前のビエンナーレで展示されていた変態度MAX!な江頭誠さんの作品が、そのまま保存されていることにビックリするのだ。先の小出さんの作品とは違う方向ですが、いやー、これまた変態。

受付の方が1昨年と同じ柔和で優しそうなおば様で、カメラで撮ってSNSにアップしてくださいね~!とおっしゃるので、皆さんこういう写真を撮りまくり状態。
で、大満足し、車で10分ほどにある今回の新会場、鳥居本に移動。

やってきた鳥居本駅舎。看板の横にちょこんと乗っているのは三木サチコさんの作品「Flower-neck」なり。花の妖精ですな。駅舎が文化財指定なので、こんな風に乗せるのは駅舎に傷はつけられないし、事前に図面を出したりなかなか大変な模様。

合計5体が、駅舎内にちょこんと座っているのが可愛らしい。三木さんの造形物もなんだか儚げで悲しげに見えてしまうのですが、皆さんどうですかね?

で、塩見亮介さんの作品「茶絲素懸縅威山狗胴具足」など各種。これがまた見所満載系。銅・鉄・真鍮・革・紐などの素材で出来た甲冑なのですが、和甲冑の影響だけでなく、色々な国の影響がありそう。

近寄ってじっくり見たいですな、こういうのは。基本、銅や鉄、真鍮を金型で鱗状に打ち抜く工程は想像できるのですが、鱗にカールを付けるために、何回、金とこの上で叩いているんだろうか!という究極の手作業な一品。鋭利な刃物のようで、先端恐怖症な人は近寄れなさそうな。で、真面目に考えると、実際、実用性は無さそうなのですが、トコトンカッコいいという。北斗の拳などに出てきそうですな。計8点ほど展示されていたのですが、見どころ有りまくりでした。
で、展示している会場が「有川家」で、こちらは明治天皇の鳥居本御小休所に当てられた場所。いやー、甲冑に雰囲気もぴったり。有川家は腹痛、食傷、下痢止めの薬、「赤玉神教丸」を販売している有川製薬の本家のようです。
で、お隣がその本家で、その隣に・・・

別邸があるのですが、照明が、市川平さん、彫刻を西島雄志さんのコラボ作品「瑞雲 zui-un」がババーン。いやはや、これまた雰囲気抜群。照明が切り替わるたびに影の位置が変わり、龍の印象が変わる仕掛け。 カネ吉別邸の「吉祥 kichi-shou」よりもさらに設置が難しそうな空間。いやーなんとも美しい。
更に・・・

自立型の「神鹿 shin-roku #1」なり。これもなんだか箱の雰囲気に合いすぎですなあ。こじゃれた外資系会社の受付ロビーなどにも合いそうだと思いつつ。

アップ写真。これも銅線を一つ一つ、ぐるぐるぐるぐると巻くのでしょうなあ。いやー大満腹で楽しめました。
以上、BIWAKOビエンナーレ2022では100点以上の現代アートが各所に分割展示されていて見所満載!なのですが、特に気になった作品集でした。会期が11/27(日)までで、残すところ僅かなのですが、何かのご参考になれば。
多分、鳥居本会場を見落とされている方が多そうなので、ぜひ見ておきべき!と強く強く推薦いたします~。我々もまた、二年後に見学に来ることになると思います。
2日目は近江八幡のホテルを朝8:00には出発し、彦根城には9:00に到着。彦根城内にはビエンナーレの会場4か所が設けられているのですが・・・

彦根城内にある美しい庭園「玄宮園」に設置されているのが、細井篤さんの作品「月のペリカン笑うゾウ」なり。ネーミングはよくわからないのですが、メビウスの輪的な。緑の芝生の上に置くと、超目立ちますな。お城の上からでもしっかり視認できるぐらいのくっきりさ。

彫刻家の伊藤幸久さんの作品で、奥が「若い栽培者」、手前「数度目の身支度」なり。なんだか物凄い存在感を辺りに巻き散らかす一品ですな。じょうろを持ったお兄さんが「あの畑、何を植えましょうか?」とか、話しかけてきそうな。これ以外にも・・・

坪庭にも作品が。 これはなんだかメルヘンチックでお庭の雰囲気にもマッチしているような。会場が「伊藤邸」なのも偶然か?

林勇気さんのインスタレーション作品「Atom-i」なり。投影面積は小さいのですが、星がいくつかの要素に分割されていてそれぞれにプロジェクターが割り付けてあるという柔軟性の高そうな仕組み。Twitterなどに動画もアップされているので「林勇気 Atom-i」で検索を。会場は「中野家具2号館」でした。

で、今回見た中で、個人的に最強!だと思ったのがこちら、10年前に廃業された「元 近藤呉服店」のたしか3階に展示されていた、小出ナオキさんの作品「in Her Room」なり。この呉服店は昭和50年にビルに建て替えられていて、奥に蔵(大正2年築) と離れ家(大正10年築)があり、現在三棟が一体化している複雑な構造。立派な店舗を通って、奥にある細いコンクリート階段を登ると、いきなり3階に門があり、10年前までは普通に生活されていた生活感が色濃く残っている空間、そこが丸々展示会場になっているわけで。ここが入り口で・・・

4室ほどある室内に、このような連作が配置されている趣向。その1がこちらで・・・

その2がこちら。

その3。さらに・・・

小出さんの作品は陶器で作られているのですが、なんというか不可思議且つ不気味なテイストで、夢に出てくるとうなされそう。が、綺麗な白壁の美術館や古い町屋に飾られているなら、周囲に放たれる毒が大分薄まっているような気がするのですが、この昭和の家庭!のようなウエットな空間に展示されると、相乗効果が凄いです。いやー、今回変態度最強!でした。
お友達の家にお呼ばれし、「こちらでお待ちくださいね~」と、こういう部屋に招き入れられたら、間違いなくホラー!でしょうな。泣きますよ?
で、前回も展示されていた元銭湯の山の湯にいくと・・・

2年前のビエンナーレで展示されていた変態度MAX!な江頭誠さんの作品が、そのまま保存されていることにビックリするのだ。先の小出さんの作品とは違う方向ですが、いやー、これまた変態。

受付の方が1昨年と同じ柔和で優しそうなおば様で、カメラで撮ってSNSにアップしてくださいね~!とおっしゃるので、皆さんこういう写真を撮りまくり状態。
で、大満足し、車で10分ほどにある今回の新会場、鳥居本に移動。

やってきた鳥居本駅舎。看板の横にちょこんと乗っているのは三木サチコさんの作品「Flower-neck」なり。花の妖精ですな。駅舎が文化財指定なので、こんな風に乗せるのは駅舎に傷はつけられないし、事前に図面を出したりなかなか大変な模様。

合計5体が、駅舎内にちょこんと座っているのが可愛らしい。三木さんの造形物もなんだか儚げで悲しげに見えてしまうのですが、皆さんどうですかね?

で、塩見亮介さんの作品「茶絲素懸縅威山狗胴具足」など各種。これがまた見所満載系。銅・鉄・真鍮・革・紐などの素材で出来た甲冑なのですが、和甲冑の影響だけでなく、色々な国の影響がありそう。

近寄ってじっくり見たいですな、こういうのは。基本、銅や鉄、真鍮を金型で鱗状に打ち抜く工程は想像できるのですが、鱗にカールを付けるために、何回、金とこの上で叩いているんだろうか!という究極の手作業な一品。鋭利な刃物のようで、先端恐怖症な人は近寄れなさそうな。で、真面目に考えると、実際、実用性は無さそうなのですが、トコトンカッコいいという。北斗の拳などに出てきそうですな。計8点ほど展示されていたのですが、見どころ有りまくりでした。
で、展示している会場が「有川家」で、こちらは明治天皇の鳥居本御小休所に当てられた場所。いやー、甲冑に雰囲気もぴったり。有川家は腹痛、食傷、下痢止めの薬、「赤玉神教丸」を販売している有川製薬の本家のようです。
で、お隣がその本家で、その隣に・・・

別邸があるのですが、照明が、市川平さん、彫刻を西島雄志さんのコラボ作品「瑞雲 zui-un」がババーン。いやはや、これまた雰囲気抜群。照明が切り替わるたびに影の位置が変わり、龍の印象が変わる仕掛け。 カネ吉別邸の「吉祥 kichi-shou」よりもさらに設置が難しそうな空間。いやーなんとも美しい。
更に・・・

自立型の「神鹿 shin-roku #1」なり。これもなんだか箱の雰囲気に合いすぎですなあ。こじゃれた外資系会社の受付ロビーなどにも合いそうだと思いつつ。

アップ写真。これも銅線を一つ一つ、ぐるぐるぐるぐると巻くのでしょうなあ。いやー大満腹で楽しめました。
以上、BIWAKOビエンナーレ2022では100点以上の現代アートが各所に分割展示されていて見所満載!なのですが、特に気になった作品集でした。会期が11/27(日)までで、残すところ僅かなのですが、何かのご参考になれば。
多分、鳥居本会場を見落とされている方が多そうなので、ぜひ見ておきべき!と強く強く推薦いたします~。我々もまた、二年後に見学に来ることになると思います。
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