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毎日快晴時折曇天4 京都伏見暮らし

関西系、食い意地blog /スイカ小太郎。

TN@兵庫県神戸市中央区

2019
07
で、文化の日を含む三連休ネタ、その3です。
今回の神戸行きを思いついたのは、FB友が1週間ほど前にタイムラインに「兵庫県立美術館で、『富野由悠季の世界』なる展覧会が開催中!」なる情報を書き込んでくれたからなのですが、いつものパターンで、それなら神戸で晩御飯を食べて帰ってこよう!ということに。大阪に住んでいた時代は、神戸・京都も活動範囲内で結構いろいろな飯情報源を日々、リサーチしていたのですが、最近は京都市内+滋賀(汗)でほぼ完結していて(滝汗)、全く最近の神戸事情が分からない。
で、久々に食べログ兵庫をつらつら見ていると、一軒気になるイタリアンを発見。こういう時は自分の嗅覚を信じることにしている(滝汗)ので、試しに食べログのネット予約ページに移動し、数文字打ち込みクリックしたら速攻!で予約OKに。。 一日、2・3組しか予約を取らないらしいのですが、タイミングはあるものですな。

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で、三宮で20分ほどの速攻買い物の後、やってきました山本通。最寄り駅はJRなら元町、地下鉄なら県庁前。相当な急坂を5分は登る必要がある住宅街。和服の相方がいるのでJR三ノ宮駅前のタクシー乗り場からほぼ¥1000で到着。夏にこの坂を歩いてくるのはかなり!厳しそう。

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18時予約で我々が今日初めての客。ディナーは¥12000と¥8000の2種で、¥8000(税込み・サ別)コースを予約時にお願いしておいたのだ。キッチンは奥まっていて状況は分からないのですが、もしかするとシェフ1人で回されているかも。シェフは代官山の人気イタリアン、「リストランテ ASO」ご出身。後程お話したら、まだ38才だそうな。超実直そうに見えるシェフですが、お喋りはあまり得意そうでは無さそう。フロア担当のソムリエさんは、ちゃんと詳細にお料理とお酒の説明が出来る方なので、色々質問しつつまったりできます。

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で、本日のメニューがこちら。¥8000コースは全7皿+お茶と小菓子なのですが、非常にテンポよく出てくるので、2時間かかりませんでした。(ま、19:00までは我々だけだった、というのもあります) 急かされている感じは皆無とはいえ、帰りの移動が2時間かかるので、実は超!嬉しかったのだ汗。

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で、ワインペアリングが2種類あり、ワインが5種類頂ける¥4000のをお願いしました。このお値段で5種類なので、スクリューキャップのお手軽系なものが多いのですが、イタリア縛りで非常~に面白いのが揃っています。 まずは泡で、Franciacorta Brutなり。ミラノ近傍のフランチャコルタ産シャルドネ100%ですが、泡が長ーく続く、非常に良いものですな。銀座のグッチ・カフェでも採用されているようです。

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お料理一品目。前長5cm足らずの超小さな焼き芋に見えるのですが、皮は紫芋を練り込んだニョッキで、中に安納芋のピュレを入れて焼いてある芸細やかな一品。割るとまさにサツマイモにしか見えない手の込んだ一品。添えてあるしっかり塩分のゴルゴンゾーラが良く合うのだ。

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お料理二品目。ほんのり軽く火を入れたスルメイカを5mm幅ほどのショートパスタ的に切って、緑が綺麗なバジルソースで合えてある。更に一番下の甘い南京ピュレをソース的に絡ませて頂く趣向。散らばっている黒い粒粒はイカ墨で和えたクスクス、という、これまた想像力は無限大~!的メニューなのですが、冷えた白にピタリ! どの皿もハイレベルなのですが、本日一がこちら。

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パンは自家製フォカッチャ、ほわほわに空気を入れたバターと共に。バターが出てくるところがフレンチ的ですな。後程丸い全粒粉系の食事パンも出てきたのですが写真大失念~。

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ワイン2杯目。基本イタリア尽くしなのですが、OTTIN PETITE ARVINE 2008なり。もしかしてお料理を含め、これが今日一番口に合ったかも!な白ワイン(滝汗)ですが、イタリアで一番小さな州ヴァレ・ダオスタ州産のティットゥ・アルヴィーヌなる土着品種葡萄100%。洋梨やグアバのような超胸をすくトロピカルっぽい香り、お味は酸味・苦みのバランスが取れた結構しっかり系。いやー、ネット通販で見つけたので買おう!と速攻で思ったのだ。お勧めいたします。

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パスタが魚の前と、肉の後に2皿出てくる面白いメニュー構成。まず魚の前のパスタは、自家製のタリオリーニで、角切りの蕪、蕪の葉、それに落ち鱧を刻んだラグーソースなのだ。

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細切りで日本蕎麦のような食感のタリオリーニに、円やかで重くないラグーソースが絡む絡む。。たっぷりの自家製カラスミのほのかな苦み。角切り蕪のソースの吸いっぷり。食材の組み合わせは京都イタリアン店で非常~によく見かける構成ですが、お味は文句無し。ソースはとことんパン劇消化系。

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ワイン3杯目。 NOELIA RICCI Forlì Bianco Bro' で、トレッビアーノ・ロマーニョ100%なり。ボトル一周を巻いているエチケットなのですが、裏には鯨の絵。なんでも、このワインのブドウ畑で鯨の化石が出たことに由来するそうです。つまり元海だった土地なので、ミネラル感のある白なのですな。

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それに合わせるお料理4品目。魚ですが、黒鯛のポアレ。繊細な火入れ、ソースは白味噌と柚子を使ったもの。そんなに柚子香は濃くなく、程良い感じ。で、一番の驚きは、黒鯛の下に敷いてあるブイヨンで炊いたと思われる里芋。田舎っぽい香りの里芋が白味噌・柚子やディルなどの香草と一体化して、鯛に絶妙に合う、ぬったりとしたあの食感のソースに化けるのだ。

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で、ワイン4杯目。Casale del Giglio Chesaneseなるイタリア産。ラツィオ州の土着品種チェサネーゼ100%。しかし、まあ、イタリアはブドウ品種が多いので、はなから覚える気力が無いのだ~。お味はミディアムぐらいですが、深い赤でチェリーっぽい良い香り。

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鹿児島産黒毛和牛ですが、炭火焼とスカーナ伝統の煮込み料理「ペポーゾ」なり。赤ワインソースの煮込みですが、ソースに黒胡椒を大量に忍ばせていて、この皿の上にも煮込まれた粒胡椒が10粒! かなりびりっと刺激があり、非常~にお酒を誘うのだ。白いのは白いんげんのピュレで、これもペボーゾに良く合いますな。いやはや気に入りました。

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で、〆パスタの前に更に赤。 Borgo Scopeto Rosso Toscana 2015なり。サンジョヴェーゼ主体ですが、先の赤より大分軽やかな感じ。 いやはや、ワイン量も程よい量。(これ以上呑むと、電車で滋賀方面まで行ってしまいそうなので汗汗)

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パスタは、トマトソースで名前はスパゲッティーニになっているのですが、相当な細麺ですが腰はしっかり。最近、京都で類似のものを食べたなあ、と手を伸ばすと・・・

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いやー、これは玉ねぎピュレがしっかり入った、甘味を乗せたアマトリチャーナなのだ。が、ニンニクは無し。どういう技なのか超ウマですな。最後まで大満足~。

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甘いものも抜かりなし。栗のシロップ煮を角切りにして、栗風味のティラミスという間違いのない一品。いやー、これは栗嫌い以外はまず好きだろうと思いますなあ。美味しいです。

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で、小菓子と私はエスプレッソ、相方は紅茶でニッコリ〆!ということに。非常にテンポよくお料理が出てくるので、滞在時間は1時間40分ほどでしたが、大満足なり。 

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最後に、宝箱に入った小菓子まで頂いてしまいました。ちょっとしたことですが、嬉しいですな。(もちろん、箱は持って帰ってはダメ汗)
以上で¥29000ほどと、ま、お値段も大納得。お料理にはあまり冒険は無いのですが、丁寧且つきちんとツボを踏まえた感じで、非常に口に合いました。 現在、兵庫イタリアンでは食べログ2位、という実力店。 また、神戸に遊びに来る際は覗いてみたいお店になりました。ご馳走様でした!
 
 
 
◆TN
住所:兵庫県神戸市中央区山本通5-4-12 ヒルビューマンション 1F
営業時間:12:00~14:30 (L.O.13:00) 18:00~22:00 (L.O.19:30) 月休・月一不定休
TEL:050-5571-5232 基本、前日までのネット予約のみ

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で、帰りは下り坂なので、ノンビリ歩いて帰ることに。この辺りを歩くのは10年ぶりぐらいですかねえ。
JR元町駅までは15分ほどで到着。乗り換えるのが面倒なので、そのままJR元町駅から快速で一路京都へ。ゆったり座って帰ってきて、帰宅は22:00。ああ、たまには神戸に来ないとね、と思った文化の日でした。(三宮でしこたまスパイスを仕入れてこれるし・・)

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